葉酸の種類の違いで吸収率にどれくらいの違いがある?

葉酸サプリについて、いろんなアイテムを見比べて見てみると、葉酸といっても、全て同じではなく、合計で3種類の種類があることがわかりました。その全てを書いてみると、
- 天然葉酸(ポリグルタミン酸型葉酸)
- 合成葉酸(プテロイルモノグルタミン酸)
- 葉酸含有酵母
いずれも、配合量はだいたい同じ400μgなので、一見どれも同じようにみえるのですが、詳しく見てみると、体内への吸収率において、明らかな違いがあることがわかりました。
天然葉酸は食べ物に入っているものと同じ型だが体内への吸収率は半分。
まずはじめは天然葉酸について。これはポリグルタミン酸型と呼ばれ、葉酸が入っている食品にもこの型が含まれています。食べ物と同じだし、天然と書いてあって良さそうだし、葉酸と行ったらこれ一択!と思ってしまいそうですが、実は葉酸界においてはこの常識は通用しません。。
なぜかといえば、体内に入ってからの吸収方法が関係しています。口から入って、最終的には小腸で吸収されるのですが、実はその過程でポリグルタミン酸型葉酸はモノグルタミン酸型へと変化します。そのまま消化吸収されればいいのですが、残念ながら、その吸収量は初めに摂った量の半分以下へとなってしまいます。。
つまり、推奨量である400μg摂ったつもりでも、実際には200μgしか吸収されていないということですね。。 この情報は、厚生労働省のページにも書かれており、むしろモノグルタミン酸の葉酸を摂取することが、効率性や安定性の面で勧められています。 いくつかの葉酸サプリメントを見ても、現在も天然葉酸を使っているアイテムをちらほら見かけますが、実際の吸収量は配合量の半分ということ考えて使うべきだと思います。
合成葉酸は、吸収率が配合量と同じでサプリメントで摂るには最適。
対する合成葉酸は、工業的に生成された、文字通りサプリメントや加工食品用に配合するために作られた葉酸です。天然葉酸の項目に書いたとおり、葉酸は最終的に体内においてモノグルタミン酸としてしか吸収されないので、変換によって生じるロスがなく、ほぼ配合量どおりに体内で消化吸収することができます。
合成か天然かと問われると、名前だけで合成のイメージが悪く、天然を選びがちですが、厚生労働省もわざわざ通知を出してまで、モノグルタミン酸型合成葉酸の摂取を勧めていますし、実際サプリメントにおいても堂々とモノグルタミン酸型葉酸配合をアピールしているところも多いので、実際の吸収率の高さを考えるならばやはりモノグルタミン酸型葉酸が入っているサプリメントを選ぶべきだと思います。
葉酸含有酵母は、モノグルタミン酸型だが、吸収率の優位性は不明…
最後はベルタ葉酸に配合されている葉酸含有酵母です。実際にはこれに加えて乾燥酵母というものも入っています。ちょっと聞き慣れない名前ですが、ベルタの紹介ページや、他のページでどういうものか調べてみると、このようなメカニズムであることがわかりました。
- モノグルタミン酸型葉酸を培養液などを通じて発酵させる
- 酵母の中に葉酸を取り込ませる形になり、純度の高い葉酸ができる
わかりにくいですが、形態として酵母という膜の中に葉酸があるという形になると思います。これにより何が違うのかといえば、葉酸自体の質に関係するそうです。 合成葉酸は工場で生成されますが、その製造レベルが低い場合、体内で活用できない異性体の葉酸が混じってしまう可能性があるのだそうです。
ところが葉酸含有酵母の場合、そもそも酵母という生き物の中に取り込ませるので、そもそも異性体が発生しないということのようです。つまり、葉酸のとしての純度が高いということでしょうか…。 ただし、これは合成葉酸を作るときの技術レベルの問題であり、では吸収率においてどう違うのか?といえば、明確な違いのデータを探し出すことはできませんでした。ベルタ葉酸のセンターに聞いてみてもよくわからないということでしたし。。
また、BABY&ME葉酸サプリのように、元々葉酸含有酵母を配合していたのに、純度の高い合成葉酸が見つかったからと、葉酸含有酵母からわざわざ切り替えている場合も存在します。このようなことを考えると、純度の高い合成葉酸ではあるけれども、実際の効果や吸収率の面においてはあまり違いがないのでは?と考えてしまいます。